kenn さんの投稿 で、Mac 向けの会議録音+文字起こし+要約アプリが紹介されていた。クラウドに音声を送らず、端末内のモデルだけで完結する、という点が刺さったのでメモを残す。
アプリ名は HushScribe(GitHub: drcursor/HushScribe)。メニューバー常駐で、会議やボイスメモを録音し、オンデバイスで文字起こし・要約し、Markdown として保存する。
何がうれしいか
kenn さんの紹介と公式サイトの説明を合わせると、次のような特徴がある。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| プライバシー | 音声・文字起こし・要約まで端末内。クラウド API 不要 |
| アプリサイズ | 展開後おおよそ 10MB 程度(モデルは別途ダウンロード) |
| 文字起こし | Whisper と同程度の精度感で高速(Parakeet-TDT v3 / WhisperKit / Apple Speech から選択) |
| 音声品質 | スピーカー出力でも OK。エコーキャンセルに AEC3 |
| 出力 | 構造化された .md(Obsidian 向け YAML 付き)。.srt / .json エクスポートも可 |
| 要約 | Qwen3、Gemma 3/4、Apple NaturalLanguage など、端末内で生成 |
Granola のようなクラウド処理型と違い、設計としてデータが外に出ない のが売りだ。ポリシーではなく、アーキテクチャの話として説明されている。
動作要件
- macOS 26 以降(最新 macOS へのアップデート済みが前提)
- Apple Silicon(Neural Engine / Metal を使うため、Intel Mac 非対応)
Zoom / Teams / Slack などの会議アプリを検知して自動録音する機能もある。ScreenCaptureKit でマイクとシステム音声を同時に取る。
無料でできること / 課金(年間24ドル)
kenn さんの紹介によると、ローカル動作の無料アプリとして、ほぼ制限なく使える。現時点で年間 24 ドル(約3,600円)の課金が絡むのは次の2点だけ、とのことだ。
- 75分以上の文字起こし — 録音自体は無制限で、エクスポートも自由
- iCloud Drive による同期
長時間の会議をまとめて文字起こししたい、複数 Mac 間で同期したい、というときだけ課金を検討すればよい、という整理になる。
※ 公式サイト では「サブスクリプション不要」とも書かれている。料金プランはアップデートで変わる可能性があるので、利用前にアプリ内またはリリースノートで確認するのがよい。
インストール
Homebrew から入れるのが手軽だ。
brew tap drcursor/hushscribe https://github.com/drcursor/HushScribe
brew install --cask hushscribe
DMG から /Applications にドラッグする方法もある。未署名ビルドの場合は Gatekeeper の警告が出ることがある(GitHub の Troubleshooting 参照)。
クラウド型メモツールとの使い分け
会議メモ系は Granola などクラウド AI で要約まで一気にやる選択肢が増えている。HushScribe はその逆で、機密性の高い会議や、オフライン環境 に向く。
| クラウド型(例: Granola) | HushScribe | |
|---|---|---|
| 処理場所 | サーバー側 AI | Mac 内のみ |
| 連携 | Slack / Notion など | ローカル Markdown |
| 向き | 手軽さ・共有 | プライバシー・データ主権 |
コーディングエージェントの Skills やプラグインと同じく、「毎回プロンプトで説明する」より 手順と制約を仕組みに載せる 方向は、会議メモ領域でも進んでいる。ローカル完結型は、その一形態だと感じた。